体が柔らかすぎてポーズが安定しない!?
先日、実に体が柔らかい方がレッスンにご参加くださったんです。
体がとても柔らかい方のポーズが不安定になるという場合が何回かあります。
この方も、体が柔らかいことで様々なポーズが安定しなかったのです。
必要以上に伸ばしてしまう、重心が体の柔軟性により定まらないといったことが原因かと思われます。
以前からずっとコラムでも書いていますが、ヨガは体が柔らかい人のためにあるわけでもないし、体を柔らかくするためでもありません。
いかに自分の関節を正しく曲げたり、筋肉を縮めたり伸ばしたりして体をコントロールするかというのが大切になります。
体の柔らかい方で多くの場合、筋肉もそうですが、靱帯も伸びてしまっている場合が多いです。(靱帯は骨と骨をつないでいます)
しかし、本来は、靱帯は伸びないように設計されているし、伸びたら良くないのです。そして伸びた靱帯は元に戻せないし、靱帯を鍛えることはできません。
靱帯が伸びるということは、将来年を重ねて筋肉が衰えてきたときに、靱帯がゆるゆるのために関節をしっかり支えらえなくてうまく歩けないとか、杖が必要になるといった心配があります。
私ももはやオーバーストレッチなので、筋肉が落ちないように年を重ねるごとに気を付けなければなりません。
どのポーズも、重心を自分で定め、自分の体の主導権をしっかり握れていること、地に足がついている感覚があること、安定している体の上に心も安定しリラックスできていること、これがとても大切なんです。
もちろん、体が柔らかくないと完成できないポーズもありますが、無理して行うのがポーズではありませんし、インストラクターである私も再現できないポーズはあります。
ヨガはインドで生まれたとされていますが、インド人と日本人、手足の長さが違うんです。
できなくていいポーズだってたくさんあるし、先ほども書いたように、柔軟性にまかせてポーズを行っても、不安定であれば意味がないんです。
どんなにスタイルの良い人がかっこつけてポーズを決めていても、呼吸にも体にも集中できていなければ、それはキレイなポーズとは言えないんです。
そして、ヨガの時間は自分と向き合う時間なので、周りの方が体が硬くてもそこに意識を奪われてはダメなのです。
誰かの時間じゃなくて、自分の時間。
ぜひ、ヨガのポーズを行う際は、呼吸と体に集中しながら、体の安定から得られるマインドの安定も感じてみてください。
同じポーズでも、ボーっとしてやるときと、呼吸に集中してやるときではきっとマインドが違っているのを感じられますよー!!