私がこんなに仏像を好きになるなんて!!
私が仏像に興味を持ち始め。たのは10年ほどまえ。
きっかけは「なんでも鑑定団」w
ファッション大好き、音楽フェス大好き、ロック好き、カフェ好きな私がまさか仏像を好きになるなんて!!!
仏像を好きになったのは、仏師である運慶の魅力を知ったからです。
仏像を好きというより、運慶が好き。
運慶は、鎌倉時代に活躍した、ただの仏師ではなく「日本美術の常識を覆したスーパースター」です。
それまでの仏像は、貴族好みの「静かで優雅な姿」が主流でした。しかし運慶はそれを打ち壊し、まるで今にも動き出しそうな「圧倒的なリアリティと筋肉美」を持つ仏像を作り上げました。
彼が生きたのは、源平合戦や大飢饉が続く、明日をも知れぬ激動の時代。人々や新興の武士たちが求めていたのは、単なる優しさではなく「この地獄のような世の中を生き抜く強さ」でした。運慶はそんな社会の熱気や不安を敏感に感じ取り、木彫りの像に強烈なエネルギーを吹き込んだのです。
「誰にも真似できない」と言われるその独創性は、現代のリアルなフィギュアやアートに通じるカッコよさがあります。歴史に興味がなくても、一目見ればその「生命力」に圧倒されるはずです。
ただいま、そんな運慶の魅力をじっくり感じ取ることができる『特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」』が国立博物館で開催中です。

私ももちろん行ってきました!!
本買っちゃったしw
運慶の彫る仏像は、もちろん木でできているのですが、とても柔らかそうで透明感さえ感じられます。そして仏像を360度どこから見ても破綻しない。これがすごいんです。
今回、興福寺の北円堂に納められている世親と無著という実在した人物の仏像が展示されていますが、このお二人の仏像、実際見てみると、その息遣いまで聞こえてきそうな気がしてきます。
そして、今までいくつも運慶の仏像を見てきましたが、今回のこのお二方の仏像をみて・・・
「あ、そうか。運慶はその人の精神性や存在感まで彫るんだな。」
そう確信しました。
運慶かっこいい!!なわけです。
気が遠くなるほど緻密な作業と依頼に対する責任感、そして作品の対象に対する敬意。
そんな運慶の仕事に向き合う姿を尊敬し、私もヨガに対してそうでありたいと思うからこそ、こんなにも運慶に対して魅力を感じるのだと思います。
10年以上前には興味がまったくなかった仏像。
今となってはその魅力に心が捉われています。
ちなみに、この北円堂にあるお二方、世親と無著が確立した「唯識(ゆいしき)」という教え、実はヨガと切っても切れない深い関係にあります。
彼らの学派はサンスクリット語で「ヨーガ・アーチャーラ(ヨガ行派)」と呼ばれ、まさにヨガの瞑想実践を通じて「心の仕組み」を解き明かそうとした人たちなのです。「自分が見ている世界は、すべて自分の心が映し出したもの」。そんな唯識の哲学は、私たちがマットの上で大切にしている「内観(自分の内側を見つめること)」そのものと言えます。
運慶が彫り出した彼らの、穏やかで深く満ち足りた表情は、深いヨガ(瞑想)の境地からくるものなのかもしれません。
また、空海のゆかりのあるお寺では、たくさんの運慶の仏像をみることができます。
東寺の立体曼荼羅は有名ですし、東大寺の南大門にある金剛力士像は見たことが有る方も多いのではないでしょうか。
高野山でも運慶の仏像を見ることができます。
密教や空海の教えに精通し、その哲学に深く賛同していたんだと想像できます。
国立博物館の『特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」』https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2706 11月30日までです。
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