ヨガ業界のフェーズの変化について
昨年、9月にヨガ業界に衝撃的な出来事がありました。
それは、YMCメディカルトレーナーズスクールの閉校です。

YMCは数多くのヨガインストラクターを輩出する大手ヨガインストラクター養成校でした。もちろんヨガ教室も運営されていました。
私のヨガインストラクター仲間もここ出身の方がいます。
そんなYMCが閉校するというのは、正直驚きました。
そもそも、コロナパンデミックの際に、YMCだけでなく多くのヨガ教室が閉校となりました。
また、これにより、ヨガ教室のオンライン化がすすみました。
パンデミックはヨガ教室の在り方を変えるきっかけになったとも考えられます。

さらに、8月1日にも大手ヨガスタジオの破産というニュースがありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c28740e70d655bb501eae532be9b072857483ab7
ヨガスタジオでは過去最大の倒産ということですが、ヨガウェアブランドやイベント企画など、ヨガインストラクターではその名を知らない人はいないほど有名な会社だったのではないでしょうか。
私がヨガインストラクターになったばかりの頃は、まだ「ヨガってなに?」と聞かれるほど知らない方もいた時期でした。
今はシニア層にも広がって、ヨガといえば多くの方がイメージできるものへと変わりました。
しかし、ヨガって本当に素晴らしいものなのに、大手のヨガスタジオが閉鎖されていく。
その背景にはいくつかの要因があるのだと感じています。
私の考える要因とは?
◇かつて都内にある大手スタジオでは、ヨガインストラクターのオーディションの際に、実力ではなく顔やスタイルで採用を決めるといった風潮がありました。
生徒さんにとってヨガをどう伝えていくかよりも、キレイでスタイルの良い先生のいるスタジオというイメージを大事にしたといった側面があったと思います。
◇ヨガの本質や本当の意味でのヨガのすばらしさをきちんと伝えてこなかったこと。
これも原因の一つだと感じます。ヨガ=ポーズといったイメージだけが広がり、ヨガの根本である「心の止滅(心の不動)」もしくはヨガでもっとも重要なことは瞑想であるといった哲学がおざなりになっていたと思います。そのため、私のヨガ教室では、レッスンの始めにヨガについて哲学やインド思想などを日常の出来事と絡めながらお話させていただいています。
◇ホットヨガのスタジオなどでは、インストラクターにノルマを課せ、生徒さんも多くの勧誘を受けるといった状況が当たり前となっていたそうです。
そこで生徒さんもヨガに悪いイメージを持ってしまったり、インストラクター自身もそういったシステムに対して疲れてやめてしまったりといったことがあるとのことでした。
他にも、SNS上で、ヨガの間違った情報がアップされているとか、ヨガインストラクターのイメージの低下とか(もともと高くないかもしれませんがw)様々な要因が考えられます。
でも、先にも書きましたが、ヨガで救われたという方は本当に多いと思います。
人生のいろんな場面で、様々な年代の方がその時々にヨガを通して前を向くきっかけを得たり、身体の変化を感じていたり。
ヨガって関わる人の数だけあるんです。
だからヨガ業界がどんなフェーズに変わったとしても、5千年前から続くといわれるヨガがこの先も人を救っていくだろうし、私はそのためのお手伝いをこれからも粛々としていきたいと思うのです。
これからも学びを続け、正しくヨガを伝えていくこと、そのために努力を続けていきます。