ヨガ安全指導員として8年|安心安全なクラスを守るための解剖学と責任
私が「ヨガ安全指導員」の資格を取得してから、もう8年近くが経ちます。
ヨガ安全指導員とは、私が尊敬する中村尚人先生が中心となり立ち上げられた制度です。
ヨガインストラクターが安心・安全なクラスを正しく提供できるように考案された、指導者のための賠償責任保険制度でもあります。

この制度を利用し続けるためには、毎年資格を更新しなければなりません。
更新の際には、必ずヨガの解剖学的な知識をはじめ、万が一クラス内で生徒さんに怪我をさせてしまった場合の法律上の責任や対応についての講習を受講することが義務付けられています。
この制度ができた当初から、本当に素晴らしい仕組みだと感じています。
当時から、ヨガの指導者の間で「生徒さんの体を観察し、評価する知識」に非常に大きなばらつきがあると感じていたからです。
例えば、理学療法士などの医療従事者としてのバックグラウンドを持つインストラクターもいれば、昨日まで体に関わる仕事をしたことがなかった方が短期間で資格を取得して教えているケースもあります。
マタニティヨガの指導者の資格を3日で取得できる講座もあるほど!!(これは怖いことであると感じていますが。。。)
しかし、その違いは生徒さん側からはなかなか見分けがつきません。
プロフィールに保有資格や経歴を明記している指導者もいれば、そうした情報を開示していない場合や、そもそも開示できるような身体への専門知識・臨床経験がない場合もあります。
その結果、生徒さんはリスクを知らないままどの先生のレッスンも同じように受け、場合によっては怪我につながってしまう危険性すらあります。
一方で、解剖学を深く学んでいる指導者であれば、医学的な視点から安全なアーサナ(ポーズ)を提供することができます。
例えば、膝が反りすぎてしまう骨格特性を持つ方(過伸展:反張膝といいます)に対しては、それ以上無理に膝を押し込まないよう指示を出すことができます。
あるいは、椅子のポーズ(ウトゥカタ・アーサナ)のように膝を曲げた際、つま先よりも膝が前に出すぎると関節が無防備になり靭帯や軟骨を痛めるリスクがあるため、適切に修正(アジャスト)する必要があります。
指導者としての安全を配慮する責任
ヨガを伝える指導者である以上、ポーズの形だけをなぞるのではなく、解剖学に基づいた安全性を常に担保する責任があります。
「ヨガで心身を健やかにしたい」と信じてスタジオに来てくださる生徒さんの体を、無知によって傷つけるようなことがあってはならない。その想いを胸に、私はこれからも学びを更新し続け、怪我のない安心・安全なヨガを届け続けていきたいと考えています。
レッスン後に、生徒さんと身体についてお話をする時間もとても楽しく感じています。
せっかく私のレッスンへ参加してくださったのだから、私の経験や学んできたことをシェアしながら、共に健康を維持していけたら嬉しいです。