マンダラプロジェクトをご紹介します!
すでにコラムにも書きましたが、先週、私は一つの大きな節目を迎えました。4年間、ヨガの智慧の源流を探るべく学んできた高野山大学大学院を、無事に卒業することができたのです。深い学問の世界に身を置き、多くの素晴らしい師や仲間と出会えたこの時間は、私の人生にとって、かけがえのない宝物となりました。
今日は、この大学院での学びが繋いでくれた、新たなご縁と私の決意について、少しお話しさせてください。
皆さんは、「マンダラプロジェクト」という活動をご存じでしょうか。
おそらく、初めて耳にする方も多いかもしれません。
ちなみに宗教団体ではありません。w
このプロジェクトは、一言でいえば、「人間中心」という私たちの視座をもう一度見つめ直し、この世界に生きる全てのものが繋がり合っているという大きな視点から、より良い社会を目指していく活動です。
ウェブサイトには、このように記されています。
「私たちは生かされている存在であり、その命を人々のために生かすこと」
ヨガや仏教の教えに触れたことのある方なら、この言葉に深く共感するのではないでしょうか。
私たちが当たり前のように吸っている空気、口にする食べ物、私たちを支える大地。私たちの命は、決して自分一人だけの力で成り立っているわけではありません。数えきれないほどの繋がりと、見えない力によって、今この瞬間も「生かされている」。その大きな真実に気づくとき、私たちは謙虚さと、そして深い感謝の気持ちを抱かずにいられません。

マンダラプロジェクトは、この「生かされている」という感覚を原点に、現代社会が抱える様々な課題(環境問題、貧困、心の孤立など)に対し、具体的な社会貢献活動を進めていく団体です。
私がこの素晴らしいプロジェクトに参加したいと強く願うようになったのは、大学院で私の担当教授として、三年間、懇切丁寧にご指導くださった、松長先生とのご縁がきっかけでした。
松長先生は、高野山大学の学長であり、仏教界の碩学でいらっしゃいますが、そのお人柄は常に謙虚で、学生一人ひとりの探求心に、どこまでも真摯に向き合ってくださる、温かい方です。関西人なのでボケと突っ込みも楽しいです。w
先生の講義や対話を通して、私は密教の深遠な教えだけでなく、学問に向かう姿勢、そして人としての在り方を、その背中から学ばせていただきました。
その松長先生が、中心となって進めていらっしゃるのが、このマンダラプロジェクトです。先生の深い慈悲の心と、社会への願いが込められたこの活動を知った時、私は、微力ながらも、その一員としてお役に立ちたいと、自然にそう思いました。そして何より先生がプロジェクトメンバーに誘ってくださって大変光栄でした。
私がヨガを通して伝えたいと願っていることと、マンダラプロジェクトが目指す世界は、深く響き合っています。
ヨガは、マットの上で自分自身の心と体に向き合う、とても個人的な実践です。しかし、その探求は、決して自己満足で終わるものにとどめてはいけませんよね。
自分自身の内なる声に耳を澄まし、心と体が穏やかに調和していく中で、私たちは、自分を苦しめていた小さな「私(エゴ)」の殻から少しずつ解放されていきます。そして、自分自身だけでなく、周りの人々、さらには名もなき草花や、遠い国の人々の痛みにも、思いを馳せるようになります。
自己への深い眼差しは、やがて、他者への限りない慈悲へと繋がっていく。
ヨガも、そしてマンダラプロジェクトも、その同じ真実を、私たちに示してくれているのだと思います。
先週、無事に卒業証書をいただき、私の大学院での学びは一つの区切りを迎えましたが、私の本当の学びは、これから始まります。
先生方から授かった智慧と、この素晴らしいご縁を、今度は私が、社会や、私の目の前にいる大切な生徒さんたちのために、どう「生かしていく」か。
その実践の場として、マンダラプロジェクトに参加させていただくことに、私は大きな喜びと、身が引き締まるような責任を感じています。
私が志願したのですが、マンダラプロジェクトのインスタも担当させていただくことになりました。(自分のインスタもマメにできないのにw)
この活動を通して、私がこれから何を見て、何を感じ、どのように関わっていくのか。このコラムでも、また少しずつ、皆さんと分かち合えていけたら嬉しいです。
「私」という小さな点から始まる、思いやりの円環が、少しずつ、けれど確かに広がっていくことを信じて。
もしご興味があれば、ぜひマンダラプロジェクトのウェブサイトもご覧になってみてください。そこには、これからの時代を生きていく上での、たくさんの大切なヒントが詰まっています。
【マンダラプロジェクト公式サイト】
https://www.mandalaproject.or.jp/