役割を下ろして、自分に還る場所――日常の真ん中に「第3の居場所」を持つということ
レッスンの際、生徒さんと様々なお話をさせていただいたり、伺ったり。新しい気づきをいただけることや、生徒さんと少しだけお近づきになれるきっかけをいただいております。
すてきな笑顔の裏で、みんな様々な想いとともに暮らしているんだなと日々感じます。
そんなにがんばらなくてもいのに、とか、もっと自分にわがままになっていいのに、とか。。。
様々なお話を伺う中で、yogaschoolTSUNAGUがみなさんにとって第3の場所になれたらうれしいなと、また最近強く感じています。
1. 誰かの期待に応え続ける日々に、ふと気づく疲れ
朝起きてから夜眠りにつくまで、私たちは一日の中で数え切れないほどの「役割」を担っています。職場では責任を果たす社会人として、家庭では良きパートナーや親として、あるいは誰かを支える家族として。無意識のうちに誰かの期待に応えようと気を張り、自分の気持ちや体の声を後回しにしてしまう日もあるのではないでしょうか。
2. 家庭でも職場でもない「第3の場所(サードプレイス)」の必要性
社会学では、家庭を「第1の場所」、職場や学校を「第2の場所」と呼びます。どちらも生きる上で欠かせない大切な場所ですが、どうしても役割や責任、人間関係の気遣いがついて回る空間でもあります。だからこそ今、現代を生きる私たちに必要なのは、そのどちらでもない「第3の場所(サードプレイス)」です。
誰からも評価されず、何者でもなくていい。ただそこにいて、ありのままの呼吸を取り戻せる場所。私にとって、そして通ってくださる生徒さんにとって、ヨガ教室はまさにそんなサードプレイスでありたいと願っています。

3. ポーズの美しさを競わない――ヨガが本来届けてくれるもの
SNSを開けば、美しく整ったポーズや、華やかなウェアをまとった姿が溢れ、「ヨガは体が柔らかくないとできない」「きれいに動けないと恥ずかしい」と感じてしまう方が少なくありません。
けれど、ヨガの古典が教えてくれる本質は、外見の美しさを競うことではありません。
この写真のようなポーズもできなくていい。

ヨガとは、外側に向きがちな意識を内側へと向け、ざわめく心の波を静かに整えていく「瞑想」そのものです。
スタジオのドアを開け、マットを敷いたら、今日背負ってきた荷物をすべて横に置いてみてください。
体が硬くても、うまくバランスが取れなくても、何も問題はありません。
ここは上手にポーズを取る場ではなく、「今の自分」に気づき、優しく受け止めるための場所だからです。
4. 呼吸を取り戻し、自分自身と調和する時間
ゆっくりと息を吸い、胸の奥深くまで空気を行き渡らせ、ため息とともに緊張を吐き出す。縮こまっていた背中や肩がじんわりと温まり、深い呼吸が巡り始めると、忙しさの中で見失いかけていた「本来の自分」の輪郭が戻ってくる気がします。
「ここに来ると、ふっと息がつけて自分に帰れる気がします」
「家庭や仕事のバランスを保つための、大切な時間になっています」
生徒さんからそう声をかけていただくたび、この場所が誰かの日々の休憩所やエネルギーのチャージ基地になれていることを心から嬉しく思います。
迷う日も、立ち止まる日も、日常の真ん中にはいつも呼吸ができる港があります。背伸びをせず、ただ呼吸を味わうひとときを、これからも大切に育んでいきたいと思っています。
【ヨガインストラクター 手塚えりか】
整体師歴22年、ヨガインストラクター歴18年。ヨガが好きすぎてインド哲学を学ぶため高野山大学大学院(密教学専攻)修士号取得。ファンクショナルローラーピラティスベーシックインストラクター、マタニティヨガ、アスリートヨガ指導、瞑想指導者資格保有。ファンクショナルローラーピラティスベーシックインストラクター。年間延べ9000人ほどの生徒を指導。 山梨県昭和町 yogaschoolTSUNAGU:
https://tsunagu-yoga.com/